鶴は千年、亀は万年とはよく聞きますが、 長命でめでたい という意味を持っています。中国から伝わる仙人の乗り物ともいわれていますが、 動物の中でも寿命が長いとされる鶴と亀がめでたい象徴になっています。 そのため、七五三の千歳飴等、縁起物のモチーフにはよく使われています。
今回ご紹介するのは、邦楽の一種の鶴亀です。長唄とは、三味線音楽(邦楽)のうちの一種と思ってください。鶴亀はもともと能の作品で天下泰平、国家の長久を祈念し、祝福するという、おめでたい内容です。能から日本舞踊へと変化を遂げ全体として謡曲の歌詞をほぼそのまま使っています。内容は、中国の宮殿の物語。鶴と亀が舞って皇帝の長寿を祝うと、皇帝も喜び、みずから立って舞います。お祝いの席で舞うことが多いのです。
今回紹介する日本舞踊は女性2名立ちによる踊りで、鞨鼓を打ち鳴らしながら寿ぎます。
国際会議のオープニング等、開演を寿ぐ重厚感あふれる舞がお勧めです。